メンバー紹介

塚本 薫

株式会社エージェントこころ 代表取締役

PROFILE

塚本 薫(つかもと・かおる) 熊本市出身。2009年10月にきらり.コーポレーションを設立し、2013年4月に株式会社エージェントこころを設立。厚生労働省の委託事業、県南地区の就業支援、若者サポートステーション、放課後デイ等の立ち上げなど精力的に活動の場を広げる。求職者の職業訓練と企業での人材育成・定着、企業の採用はじめ、女性活躍推進に向けた講演、セミナー実績多数。

効率的なOJTにより女性の活躍推進を加速

事業内容を教えてください。

塚本 薫 株式会社エージェントこころ 代表取締役(以下 塚本社長)事業内容として、社名の通り「こころの代理人」という意味で、当社では、企業のコンタクトの代理人で、コールセンターやオンラインのバックヤードから、マーケティングまで「クライアント以上にクライアント」というミッションを持って、トータル的にサポートしています。
今や、非接触型のインサイドセールスが多くなっていますが、インサイドセールスや顧客満足度を中心に置いた通信販売顧客管理では、退会や離脱を最小限に抑える提案も行っています。また、弊社で特徴的なのは、アウトソーシングの立場ですが、顧客サポートや管理の仕組み等を構築して、いずれクライアント自身で実行したいという要望を受け、仕組みばかりでなく人材育成も行って、部門立ち上げまでサポートするということでしょうか。オンラインでリモートでのお仕事が可能ですので、クライアントは県内だけでなく、県外も多いです。

立ち上げられた経緯を教えてください。

塚本社長立ち上げたきっかけは働きたいママやキャリアのない若者たちのOJTの場をつくりたいと思ったことでした。以前勤めていた職場で人材育成に関わることがあり、OJTを効率的にやることによって人が変わる・成長する様子を見てきました。その中でも効率的なOJTは電話の仕事だと思っています。現在ではSNSの利用も非常に広がっていますが、コミュニケーションは声で伝えることが基本になります。声のコミュニケーションは対面や電話がありますが、メラビアンの法則では人は視覚情報が55%、言語情報が7%、耳からの入る聴覚情報が38%の影響を及ぼすと言われています。それほど、話すスピードや声のトーン、声の大きさなどは重要でもあり、相手への伝わり方・印象が変化するのです。現在はICTやテレワークにより直接会って会話をする機会も減少していますが、コミュニケーションの土台がなければ弊害が生まれると考えています。そのため、当社ではコールセンター業務を用いたOJTをおこない、コミュニケーションの基礎を身につけた上で、サテライトオフィスでの勤務やフルリモート勤務を実施しています。

クライアント以上にクライアントがミッション

女性の活躍推進は重要な取り組みですね。

塚本社長働きたいママたちを応援したいと思ったのは私の実体験からでもあります。私も子供が産まれたタイミングで、仕事を離れ1度家にこもって子育てをした期間が3年間ありました。その中で世の中が大きく変化し、様々な情報がすごいスピードで行き交うようになり、社会から取り残されたような感覚になりました。子育て中の女性は雇用も難しいと言われ、なぜ女性だけがこのような思いをするのだろう…と甚だ疑問でした。同じような思いを持った女性を一人でも多くサポートできるように、現在の事業に力を入れています。

今後進めていきたいことはありますか?

塚本社長クライアント様のサポートに関してですが、時代の流れに沿って大きく進化させていきたいですね。これまではアウトソーシングという形で外注先の立ち位置でしたが、これからはクライアント様のプロジェクトメンバーとしての立ち位置で関わることが重要だと考えています。クライアント様のプロジェクトメンバーとして参画するため、プロジェクトを成功させるためにどうしたらいいのかPDCAを効果的に回し積極的なコミュニケーションの場が生まれます。ご依頼いただくクライアント様の商品やサービスと向き合う熱意や事業を成功させようとする意欲は、クライアント様以上に持って業務に従事しています。売り上げ面では当社にコールセンター業務を委託したことで前年比140%越えを達成した企業様も。また、お電話を下さったお客様の声をピックアップしリスト化するなど、マーケティングの面でも強力にサポートし、サービスの向上や新たな商品開発に繫がった例もあります。直近では、県内企業様のコールセンター部門の立ち上げや内製化のサポートを行い、社員様のOJTも弊社で実施いたしました。今後はさらにクライアント様の期待に応えられるよう、人の成長を通して取り組んでいきたいですね。

熊創で変わった経営の考え方

熊本創生企業家ネットワークに加入したきっかけは?

塚本社長本郷社長の話を聞き、感銘を受けたことです。今の自分に必要なことであり、もっと広めていく必要のある話だと思いました。また、内容としても熊本では聞けない話ばかりでした。「山登りについて知りたいのであれば登った人に聞け」と言われるように、経営について知りたければ、経営で高みを進んでいる人に聞くべきなのです。これは別にハードルが高い話ではありません。不思議とお話を聞いていると、自分もその環境に身を置ける気分になってくるのです。つまり「朱に交われば朱くなる」ように、逆を言えば朱に交わらなければ、出会わなければ朱くなることもできないと考えています。

加入後、自身の経営に変化はありましたか?

塚本社長一番は、考え方が変わりました。これまで自分の考えに無意識にブレーキをかけていたんです。勝手に「ここまででいいや」「無理なんじゃないか」と。それが徐々に外れていきました。日々の業務をこなしながら、熊創に戻り新たなことを学び事業に生かす、そのようなPDCAを回している感覚です。経営者の成長という点では、非常に重要な考え方だと感じています。