メンバー紹介

佐藤 圭

佐藤技研工業株式会社 取締役

PROFILE

佐藤 圭(さとう・けい) 1982年12月生まれ。熊本市出身。熊本県立工業高等学校、熊本デザイン専門学校を卒業。店舗設計事務所、不動産売買の営業職として従事し、2009年に佐藤技研工業株式会社に入社。

変化する不動産ニーズを捉え、他社との差別化を図る

事業内容を教えて下さい。

佐藤 圭 佐藤技研工業株式会社 取締役(以下 佐藤取締役)当社の事業としては主に二つありまして、一つは建築業ともう一つは不動産業になります。当社は1974年に創業しましたが、元々は建築業として一般住宅や学校などの公共物の建築のみを行っていました。その後、徐々にマンションやアパートなどの共同住宅の建築ニーズが増え、さらには物件の管理まで行って欲しいとの要望もあったため、宅地建物取引業としての免許を取得し、賃貸管理まで行うようになりました。現在は不動産業において賃貸管理と売買仲介を行っていますが、会社全体の売上比率としては不動産の賃貸管理が一番大きいウェイトを占めています。

貴社の強みはどういったところになりますか?

佐藤取締役建築部門からスタートしたからこそでもありますが、賃貸物件の原状回復からリフォーム・リノベーションまでワンストップでの提案が可能となっております。オーナー様のご自宅の改修や新築住宅の建設などを行うこともあります。また、当社が取り扱う物件の9割近くが「ペット可」となっています。以前から「子猫が自由に遊びまわれる部屋が良い」「大型犬を飼える戸建賃貸に住みたい」といったお客様のご要望があったため、力を入れて推進してきたサービスになります。ペット可の物件に関しては問い合わせをいただくことも非常に増えており、空室率も低くなっていますね。また、建築部門を持つ当社であれば価格を抑えつつハイレベルな原状回復を行う技術もあります。そのため、わんちゃん専用の扉が付いた部屋やキャットウォークを備えた新築戸建などお客様のご要望に応えた柔軟な対応が可能となっているのも当社の強みだと考えています。

既存事業のDXを促進するとともに、事業の多角化を目指す

お客様、オーナー様のご要望に応えて事業を変革されてきたと。

佐藤取締役そうですね。創業時から45年以上にわたって熊本市東区を拠点に事業を展開してきました。変化する不動産ニーズを的確にとらえ、お客様にとってベストな提案を行っていきたいという思いは非常に大事にしています。当社では入居者様から故障や水漏れなどのトラブルのご相談があった際には、建築業のノウハウを活かしてすぐに駆けつけ、応急対応を行うことが可能です。この点もお客様からご満足頂いている理由であり、当社の強みかもしれません。また、安心・安全にご入居いただけることが重要ですので、地震保険は各オーナー様にご加入頂いています。熊本地震の際には、地震保険に加入していたこともあり費用負担という面では皆様にも非常に喜ばれていましたね。

今後チャレンジしていきたいことはございますか?

佐藤取締役まずは建築と不動産の二つの既存事業を継続していくことが第一だと考えています。現状を維持しながら、更なる企業の成長に向けて多角化を進めていきたいですね。また、熊本県内においては建設・不動産業界は競合他社が非常に多くなっており、現状維持するためにも日々前進する必要があります。そのため、不動産テック(不動産×テクノロジー)など最新の情報を取りにいきながら、Iotを使った物件の管理や顧客満足度を上げるための商品開発は素早く取り掛かっていきたいですね。
実は不動産売買仲介に関しては、3年程前にスタッフから売買をやりたいという話がきっかけで始めました。新しい事業展開・多角化においても、これから社員と一緒に考えながら進めていきたいと考えています。

様々な専門家集団の中で経営課題のヒントが見つかる

熊本創生企業家ネットワークに入会されていかがでしたか?

佐藤取締役熊創で学んだことをもとに様々な取り組みを行った結果、組織全体の活性化に繋がり売上も上がりました。入会した当時は人材に関して課題を感じていたタイミングでした。そのため、この1年間は熊創のメンバーでもある山下氏(社会保険労務士事務所プロセスコア代表)にもご協力いただきながら、組織づくりに注力してきました。まずはスタッフとの個人面談を実施し、社員の声を聞く場を設けました。それまではあまり感じていませんでしたが、多少なりとも不満を感じていたスタッフもいたことに気づけましたね。その後は、組織体制の変更や職場環境・設備等の改善を行い、就業規則や給与規定、評価制度などに関しても全て作り直しました。スタッフの不満を取り除き、モチベーションを高め、仕事に対する満足感を高めることが、従業員満足さらには顧客満足にもつながることを実感できたと感じています。
また、熊創では2代目・3代目経営者のリアルな事例を聞くことができます。熊本ではなかなかお会いする機会のない講師陣の方々もいらっしゃるので非常に貴重な場でもありますね。今は新型コロナウイルスの感染拡大で懇親会もない状態ですが、落ち着いたら横のつながりを強化し経営課題に関する相談が出来るような場をもっと増やしていけると嬉しく思います。