メンバー紹介

迎 恵子

株式会社きらり.コーポレーション 取締役

PROFILE

迎 恵子(むかえ・けいこ) 1971年11月生まれ。熊本市出身。熊本市立高等学校(現必由館)、尚絅短期大学を卒業後、2010年に株式会社きらり.コーポレーションに入社。入社後は通信販売コールセンターのオペレーターとして従事。2014年に現職である取締役に就任。

行政と連携し地域の人々をサポート

事業内容をお聞かせください。

迎恵子 株式会社きらり.コーポレーション 取締役(以下 迎取締役)当社では「地域の元気をサポート」「中小企業の元気をサポート」「活き活き働くためのサポート」の3本柱で、行政とタイアップしつつ、地域づくりやセミナー、人材育成・職業訓練などの事業に取り組んでいます。また、当社では熊本県内では5社目となる「えるぼし」に認定されました。「えるぼし」とは女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)に基づく認定制度で、一定の基準を満たし、女性活躍推進に関する状況などが優良な企業に発行される認定マークです。特別な「女性活躍推進」を行なっているというわけではありませんが、女性や男性の区別なく、活躍して活き活き働く会社であることを願って運営していることが、今回の認定に繋がったのだと嬉しく思います。

人々や地域のサポートに特化されていますが、会社として取り組まれたきっかけは?

迎取締役一番の動機は熊本が好きで楽しく働く人を増やしたいからですね。地方創生にしっかり取り組む地域づくりをしていくために、そこに関わる人材のサポートに特化しています。事業の中で最も比重が大きいものは、国の事業で取り組んでいる若者サポートステーションの運営で、八代市を中心とした県南エリアで、現在無職の39歳以下、2020年からは就職氷河期サポートで49歳までの求職者を対象に、セミナーで自分自身のこと(得意なことや能力など)をふり返り、不足しているスキルを身につけ、職場体験、職場実習を通して就職し、その後の職場定着まで取り組んでいます。
他に県の事業で「よかボス倶楽部推薦センター」の運営をしています。「よかボス企業」とは企業のトップが「よかボス宣言」として社員の結婚・子育てを企業の中で促進していく取り組みです。女性だけでなく、男性にも結婚・子育てをサポートしなければ、地域で子育てしようという若者は増えていきません。その考え方で企業自身が社員の働き方や制度等、結婚・子育てしやすい環境をつくれるように、よかボス企業の情報を共有し、よかボスの企業力の底上げアップをサポートしています。また、よかボス企業間の若者の出会いを促進して、県全体で結婚・子育てを推進するのがよかボス倶楽部推薦センターの役割です。

民間では解決できない潜在的課題を解決

行政案件が多いですが、そこにも理由があるのでしょうか?

迎取締役行政の仕事は、民間ではなかなか解決が難しい表に出てこない課題を解決することだと考えています。少子高齢化や失業など、地域の若者流出、子育て女性の社会参画といった社会問題に手を付けています。この取り掛かりを行政で行い、民間にビジネスとして繋げていくという流れを確立していくことで、解決に向かっていくと考えています。
例えば、行政の主催する講習では基本的な内容を無料で学べることが多いのですが、お金を払ってさらに上のプログラムを受けたい、という需要もあるのです。このニーズを分析し、ビジネスとして確立させることで経済に貢献できると考えています。しっかり、行政と協業しながら得意分野を活かし、民間だけでも行政だけでもできない事業を切り開いていきたいですね。

若者支援の比重が高いですが、現状どのような課題がありますか?

迎取締役まず、就職した若者が定着できないケースがありますが、OJTを理解していない若者が多いのです。例えば職場で教えてもらっていても座学でないと教えてもらった気にならないという声を聞きます。また、「指導されている=怒られている」と感じるケースも多く、コミュニーケーションの受け取り方や価値観の相互理解から入り、解決していかなければなりません。さらに企業側にもOJTの仕組みがなく「見て聞いて覚えろ」という考えが残っているケースも多々あります。本当にその人の適性が活かされるのか?はたまた適性がマッチしているのか?など個人を見て育成する必要があります。得意な能力は誰にでもあるので、それを引き出して自社に活かしていくことが大切であると考えています。
事業の中で見えてくる情報や事例を行政へフィードバックし、より必要な体制を整えていくのも私達の役目だと思って取り組んでいますね。

熊創で変わった目指すべき姿

熊本創生企業家ネットワークに入会されて変化はありましたか?

迎取締役学ぶ時間をしっかりと取るようになったことが大きいですかね。これまで経営に関して学ぶことが大事だと分かっていても、なかなか自分の時間を取ることができていませんでした。熊創では課題図書もあるので、自然と時間をつくるようになりましたね。また、本郷社長が常々言われていますが、正しい経営判断をするためにも情報を取りに行く必要性を実感しました。目まぐるしいスピードで環境が変化していく市場に対応していくためにも、情報自体の価値は非常に高くなっています。これまで以上に情報収集に力を入れ、常に学びながらインプット・アウトプットを行い、さらなる自分自身の成長につなげていきたいですね。
また、今までは当社の代表である塚本の姿を見て後ろからサポートする形が多かったのですが、今後は塚本が新たにやりたい事を後押しできるような役割も担えればと考えています。そのためにも、私自身の得意な分野を見出し、それぞれが違った分野で強みを活かして、会社の成長につなげていけるような組織づくりにも取り組んでいきたいと思います。