メンバー紹介

竹田 浩一

ムーンムーン株式会社代表取締役社長

PROFILE

竹田浩一(たけだ・こういち) 1982年5月31日生まれ。熊本市出身。熊本県立熊本工業高等学校卒業後、九州ルーテル学院大学に進学。2005年大学在学時にインターネットを使ったコンテンツ企画、販売ビジネスを手がける。2006年大学卒業と同時に法人化。2011年、ムーンムーン株式会社設立と同時に、代表取締役に就任、現在に至る。

事業内容について、教えて下さい。

竹田浩一ムーンムーン株式会社社長(以下、竹田社長)弊社では、光で起きる目覚まし時計や、横向き寝専用枕などを始めとした睡眠の質を向上させる製品を開発・販売しています。このような睡眠への悩みを解決する商品開発を通して、人々の睡眠に関する課題を解決していくことを使命としています。
そのため、睡眠改善インストラクターの資格を持つスタッフがしっかりヒアリングして、製品の提案だけではなく生活習慣改善のアドバイスなども手掛けています。

光目覚まし時計とは、珍しい製品ですね。

竹田社長これまで、音で起きる目覚まし時計が一般的でしたが、それでは起きられないという方も多いんです。私自身、睡眠で悩む一人でした。様々な快眠グッズを試す中で出会ったのが、光目覚まし時計でした。海外から取り寄せた光目覚まし時計は効果抜群でした。しかし、日本では普及しておらず、これを同じ悩みを持つ方に広めたいという思いから会社を設立し、開発を始めました。その後、改良を重ね、光目覚まし時計は現在で4代目。今では枕やマットレスなども開発し、それぞれの悩みに応じて提供しています。

睡眠の悩みを解決し、パフォーマンスも向上させる

では、人々の睡眠の悩みを解決していくことが、企業としての使命なのですね。

竹田社長ただ早寝早起きをしましょう、ということではなく、その先にあるパフォーマンスの向上が大切だと考えています。私達は「世界中の睡眠の悩みを解決し、社会のパフォーマンスを上げる」という事業理念を掲げています。睡眠の質が悪ければ、仕事や生活のパフォーマンスも下がってしまいます。睡眠の悩みを解決した先にあるひとりひとりのパフォーマンス向上が社会全体の利益につながるんです。

事業内容が社会貢献にも繋がるんですね。

竹田社長そうですね。パフォーマンスの向上は、社内でも積極的に取り組んでおり、業務時間の時短も図り、短い時間でより効率的に業務ができる仕組みづくりも進めています。実際に業務時間を1時間短縮したころ、生産性が向上しているんですよ。

新しい働き方、新しいサービスの提供には苦労もあると思いますが。

竹田社長「非常識を常識にイノベートする」という経営理念のもと、常に新しい価値を生み出していけるようにしています。これまでは音で起きる目覚まし時計が当たり前という常識があった中で、光で目覚めるという目覚まし時計を生み出すことで新たな常識を作っていくことができます。もちろん、失敗も多いですが常に挑戦しながら試行錯誤していくことで、市場を活性化させていきたいと考えています。

睡眠業界のナイキを目指す

睡眠の悩みを解決していく中で、企業としての今後の展開はどのように考えていますか?

竹田社長睡眠グッズの市場は世界的に拡大しています。日本だけではなく、海外にも展開していきたいと考える中で、次はアメリカ市場を狙って行きたいと考えています。アメリカは睡眠市場が世界で一番大きく、消費者の関心はもとより、製品開発に取り組んでいる企業も多いのです。そういった睡眠の本場で勝負することで世界に通用する製品を生み出していきたいと考えています。
 何度かアメリカ視察をしているのですが、熊本をシアトルのようにしたいという思いがあります。シアトルは人口や都市の規模感が熊本と同じくらいなんです。そんな場所に多くのグローバル企業が本社を構えているんです。日本は東京に大手が集中していますが、地方都市でも世界企業がたくさんあるというモデルケースです。この考えは熊本創生企業家ネットワークの活動にもつながっています。

海外進出はハードルも高いと思いますが、いかがでしょうか。

竹田社長まずは、実際に現地に足を運ばなければ分からないことがたくさんあります。国内で企画や設計を行い、中国の工場に生産を依頼しているのですが、当初は動かない製品を送ってくることもあったんですよ。しかし、実際に現地に訪問し、工場を見て回ることで現在では高品質な製品を製造できる工場とお付き合いができています。販路の拡大もまずは実際に足を運ぶことが大切です。もちろん、リスクは伴いますが、私自身がリスクをリスクと思わない性格なので勢いのあるビジネス展開ができています。
 最終的な目標は睡眠業界のナイキになることです。スポーツ製品を通してスポーツ選手を支える企業として世界的に支持されているナイキ。睡眠業界では業界トップ企業として世界的に認知されている企業が今のところありません。睡眠グッズを通して人々の睡眠の悩みを解決し、世界に通じる企業に成長を目指しています。

感じた「第一線の経営者との情報や知識の差」

熊本創生企業家ネットワークを立ち上げて変わったことはありますか。

竹田社長熊本創生企業家ネットワークの立ち上げは、本郷さんとの出会いからはじまりました。最先端の経営とはどのようなものか話を聞き、圧倒的な情報や知識の差に衝撃を受けたんです。
熊本は経営に必要な情報が圧倒的に不足しています。なのに、少しビジネスがうまくいきだすと、天狗になってしまうんです。この出会いから、それまでの自分は情報を持っていると勘違いしている井の中の蛙であった実感しました。これは私に限らずほとんどの地方経営者に当てはまることではないでしょうか。
実際に上場企業の創業者であり、第一線で活躍しているような社長と会い勉強する場を定期的に作り、その差を埋めていくことで、熊本の経営者の質を向上させることで地域の活性化に繋げていきたいと考えています。
会の中で触れる話は経営の本質です。これまで肌感覚や我流で経営してきた人にとっては耳が痛い事も多いんです。苦しむことや、悩むことをズバズバと指摘されるので、的を得すぎていて辞めていく人がいるのも事実です。
個々の素質を伸ばした上で、横の繋がりを作り、切磋琢磨しながらネットワークを構築していくことで、自社だけではなく熊本全体が伸びていくネットワークを作っていきたいと思います。