グービス合同会社代表
鋤野勝也(すきの・かつや) 1987年生まれ。熊本工業高校卒後、熊本市役所に9年間勤務。その後、グービス合同会社を立ち上げる。
鋤野勝也グービス合同会社代表(以下、鋤野代表)インターネット通販に特化した物販事業に取り組んでいます。モール型の通信販売サイトに出店しており、他社が取り扱っていない商品を中心販売しています。そのために徹底した市場調査を行い、ニーズ、競合、商品特性、法律などを調べ、情報に適する商品を海外から探したり、製作したりしています。取り扱い商品数は約4000点、季節商品もあるのでそのうち約2000点を常に動かしています。
鋤野代表はい、たしかにEC市場は拡大しています。中国企業の日本市場への参入が目立っており、競合になっています。そのため検索結果の上位に表示されるのは非常に難しい上、価格競争になってしまいます。人気商品や話題の商品は競合も多いので、当社では大手が参入しない小さなニーズを汲み取り、積み重ねています。
もし、中国企業が小さい市場を取り出すと、いずれは厳しくなってくると感じています。今の所は問題なく運用できているので、今のうちに新しい事業を立ち上げ、本業にできる新たな軸を作っていかなければなりません。
鋤野代表コスプレ用品、スポーツ用品、ペット用品、ベビー用品です。ハロウィンなどの衣装が中心で、これは一極集中の市場ではないんです。なぜならば他の人と同じものは嫌だという人も多いので、検索結果やランキングが10位とか100位の衣装でも売れるんです。
またこのような衣装は以前のように、1回着て終りではなくなっているため、高い商品も売れるようになってきています。
このような商品を探し出し、競合せずに売上を伸ばしています。
一極集中の商材ではなく、大手が狙わない商材だからこそ、広告費がなくても売れるため参入障壁は低いんです。例えば、クリスマスにサンタ服ではなく、サンタの袋のみ販売したところ、反響が大きかったですね。
鋤野代表「日本のニーズと世界の商品をマッチングする」をミッションに、「変化する価値観をくみとり、新しい価値を生み出す」ことをバリューとしています。
現在、行っているビジネスをそのままミッションに落とし込んだ形です。
また、ニーズの先には価値観の変化があるため、それを敏感に察知できるようにしています。商品をリサーチする幹部社員らにミッション、バリューを共有し、商品を選んでもらっています。その経験を通して、ミッション・バリューの意味を深く理解してきていると感じています。
私自身は「頑張るバカを幸運にする」という思いがあり、自分を成長させ、周りを大切にしたいと考えています。これは経営方針として社員全員に共有しており、給与制度や福利厚生、雇用状況などあらゆる面に反映しています。そのため、離職率も極めて低く、試用期間後に離職した社員は創業からの5年半で1名しかいないんです。
鋤野代表現在のビジネスは、今年2月から社員だけで運用しています。そのため、私が新しい領域でのビジネスを模索しているところです。毎年5千万円~8千万円の売上増加を目指しています。今後は社員だけでも新たなカテゴリーへの参入を目指してほしいと考えています。
鋤野代表理事の竹田さんの紹介で加入しましたが、話している内容のレベルがすごく高く、今でこそ抵抗はありませんが、ある程度意識を高くないと面食らいます。
単純に金儲けをすればいいという話ではなく、世の中の役に立つためという考えを自分に置き換えるまでに時間がかかりました。ビジネスをやる意味が見えてきたので、やりがいが出てきましたね。
ビジネスの基本をちゃんと体系立てて教えてくれるので、ちゃんとやっていけば企業家としての知識が身につきます。経営者が取り入れていくと、会社全体の雰囲気も良くなっていくのだと実感しています。