メンバー紹介

松原 輝明

株式会社サンワイーテック 常務取締役

PROFILE

松原 輝明(まつばら・てるあき) 1982年1月生まれ。熊本市出身。東海大学付属第二高校(現東海大学付属熊本星翔高校)を卒業、2007年近畿大学大学院産業技術研究科修了後、食品メーカーに勤務。2013年サンワイーテック入社し2020年に現職に就任。

脱炭素社会に向けて豊かな生活環境を創造

事業内容を教えてください。

松原輝明 株式会社サンワイーテック常務取締役(以下、松原常務)当社は電気設備工事業、空調設備工事業、建築工事業、スマートエネルギー事業などに取り組む総合建設会社です。戸建住宅から集合住宅、オフィス、ドラッグコスモスやドコモショップなどの店舗まで幅広く手掛けています。また、1級建築士が在籍しており建築事業も行っているため、電気工事に一貫して対応できるだけでなくクリエイティブな発想で電気設備の設計が可能となっています。
スマートエネルギー事業においては創エネの太陽光発電、LED照明による省エネ効率化、バッテリーによる蓄電システム、HEMS、BEMS、EV充電設備など常に最適商品・サービスを提供しランニングコストを大幅に抑える提案を行っています。LED証明の施工実績は熊本県下でもNo.1の実績です。電気設備工事のトップランナーとして当社のノウハウや総合建築の強みを生かしSDGsを積極的に推進することで、豊かな地域社会づくりに貢献していきたいと考えています。

熊本創生起業家ネットワークに参加されたご理由は?

松原匡宏 株式会社サンワイーテック代表取締役社長(以下、松原社長)私は一期から参加していて、新しいビジネスモデルを学ぶためにチャレンジしてみようと入会しました。一番の目的は請負業の仕事をストック型に変えていくイノベーションを学ぶためでした。熊本創生企業家ネットワークには、若手の経営者が多く、引退秒読みの私にはとても刺激的でしたね。当初は1年だけ勉強して、息子だけ参加するようにしようと考えていましたが、内容が非常に良いため継続して参加させて頂いています。熊本創生企業家ネットワークに参加し、親子で同じ考えを持つことで事業承継が非常にスムーズに進むとも考えています。
松原常務私はもともと福岡の食品メーカーで働いていましたが、将来的な事業承継のために2013年に入社しました。経営のなんたるかを学んだことがなかったので、熊本創生企業家ネットワークの入会は非常にいいきっかけとなりました。経営のイメージはしていましたが、参加して学んでみると知らないことも多く、自分が思い描いていた経営と照らし合わせると、ずれている部分や正しい部分が浮き彫りになりましたね。

先を見据えたストック型の新規事業を推進

今後の事業展開はどのようにお考えですか?

松原社長基本的に建設業界は請負業なので、今後はストック型の事業を拡大していきたいと考えています。建設でいうとアフターサービスやメンテナンスです。今後の社会で新築が伸び悩むことが予想される中で、建設から電気設備までワンストップで取り組む当社の強みを活かし、しっかりサービスを展開していきたいと考えています。
現在は複合ビルの設計も進めています。電力検針の自動化やクラウド上での電力使用量の管理、集金などITを活用したソリューションの提供を行うことで、建物自体の価値を上げるような取り組みを検討しています。ただ、当社だけですべてを開発することはできないので専門性を持った企業とのアライアンスが非常に重要ですね。
松原常務その他には当社のコミュニティスペースである「スタジオJIN(仁)ヒガシノ」をスキル・シェアリングコミュニケーションの場として広く活用していきたいと考えています。元々は熊本地震がきっかけですが、被災時に地域の一インフラとして何か貢献できればという思いで立てた場所です。建物には太陽光パネルを設置し自家発電を採用しています。また、電気供給システムを導入した電気自動車や移動式の蓄電池も2基備えています。
脱炭素社会の実現に向けた取り組みが求められているため、今後使用するエネルギーにはもっとこだわる必要が出てきますし、脱炭素化に向けた取り組みは今以上に無視できなくなります。そのため、再生可能なエネルギーの需要と供給・活用を当社が中心になって様々な企業と連携しながら仕組み化していきたいと考えています。他社と一緒に進めることによってイノベーションも起こりやすくなりますし、地域全体の発展に繋がります。そのための提案やディスカッションの場として「スタジオJIN(仁)ヒガシノ」を活用していきたいですね。

事業承継を視野に参加し、共に経営を学ぶ

お二人の間で、事業承継に関しては深くお話されているのでしょうか?

松原社長考え方の話は普段からしています。建設業は職人や技術者が少なくなり、ある意味では縮小していきます。そのため、多方面に異業種との交流を深めながら、多角経営を目指して欲しいと考えていますが、まだ具体的に経営そのものには携わってもらっていません。今後、徐々に事業承継を進めていきたいと考えています。
松原常務経営に関してはこれまで携わったことがありませんでした。もともと継承するために入社したので、引き継いだあとどうしていくかしっかりイメージし、覚悟を決めていましたが、熊本創生企業家ネットワークで学ぶと、経営の幅の広さに驚きました。

熊本創生企業家ネットワークに参加されて、いかがですか?

松原社長私自身、20年ほど経営に携わっていますが、これまで超えてきた壁をもっと早く、スピード感をもって超えてもらえるのではメリットを強く感じています。また、熊本創生企業家ネットワークに加入したのは、マネジメントを直接教えるのは難しいと感じたからです。親子関係だとなおさらです。実際に、一緒に勉強してみてよかったと感じますね。熊本創生企業家ネットワークはスピード感も違います。
人間は失敗をしないと成長しないので、実践を通してマネジメント系の実務を学んで欲しいですね。自分で考えることが大切ですので、1から10までは教えず、熊本創生企業家ネットワークで親子ともども学んでいきたいと思います。
松原常務実際に熊本創生企業家ネットワークで学ぶことは、すべてが新鮮なことばかりです。当社も社員が増えましたので、組織力を強化していかなければなりません。特に社員教育に力を入れていきたいと考えているので、先輩経営者のみなさんの意見を参考にして学び実践していきたいですね。